入院施設を持つ精神科病院とは

開放病棟と閉鎖病棟のちがい

精神科病棟は開放型と閉鎖型の2つに分かれていて、病状に応じて個室又は大部屋(一般的には2~6名1室)が病院側で選択されます。治療上の理由で個室が選択された場合、差額ベッド代がかからない場合があることを覚えておきましょう。

開放病棟は、入院患者や面会者が自由に出入りできる構造で、病室は基本的に24時間施錠なし、病棟出入り口も1日8時間以上は解錠されています。環境を変えて休息を目指すストレスケア病棟も、開放病棟の一つです。
閉鎖病棟は、入院患者の任意で病棟外に出ることはできませんが、病棟内の移動には制約を設けないものが多いです。急性症状時に用いられる保護室は、高いレベルで安全を確保したいなど患者の任意で入室することもできます。

持ち込み可能物品や面会可能時間帯に制約あり

精神科病棟では患者の安全を守りながら心の休息を図る目的から、持ち込める私物や面会時間に制限が設けられています。

自分や相手に危害を与えることを防止するため、刃物や先の尖った物は病室に持ち込めず、必要に応じてナースステーションで使用する方式が採られています。携帯電話・スマホ・PCも病室に持ち込めませんが、デイルームや食堂で利用できる時間を設ける病棟が多いです。
面会時間は毎日必ず設けられていて、病院ごとに時間帯が設定されています。医師・看護師の立ち会いがないのが基本ですが、患者の希望がある場合や患者の保護上特に必要な場合は、例外的に病院職員が立ち会うケースもあります。人権擁護の観点から、病棟への事前相談を条件に時間外の面会に応じる病院もあるようです。