精神科ではどんな診察をしているのか

精神科では面接がメイン
精神の病気は、レントゲンや血液検査だけでは判別が不可能です。脳波検査やCT検査などを行うこともありますが、これは他の病気で症状が出ていることを否定する(鑑別診断)ためです。精神科で最も重視されるのは、患者さんの体験を言葉で語ってもらうことです。本人だけでなく、近親者の意見を聞くこともあります。精神科の診断で大切なのは、できるだけ早期に病名を区別することです。最近ではうつ病と双極性障がいを早期に区別することが重視されています。うつ病と双極性障がいは症状が似ていますが、選択する薬がかなり違ってくるからです。医師が患者の意見を聞かないことも問題ですが、患者が語る情報が不十分というケースもあります。患者が困っていることと、診断に必要な症状が必ずしも一致するとは限らないからです。
セカンドオピニオンを受けることも考える
治療を続けているがなかなかよくならないというとき、セカンドオピニオンを受けることも考えましょう。医師によって異なる診断の結果を出すこともあるからです。セカンドオピニオンを受けるときに大切なのは、前の医師から紹介状を書いてもらうことです。前の医師からの情報がないと、何度も同じことを繰り返すということにもなりかねません。誤診なのではないかと聞くのは勇気がいりますので、「ひょっとしたら別の病気の可能性もあるかもしれません」などと柔らかめの言い回しを使ってください。人間なので相性があります。優秀で評判が良い医師でも自分との相性が悪いということもありますので、コミュニケーションがうまくいかないときなどにはセカンドオピニオンを受けることがおすすめです。